なぜ個別指導なのか
今回のテーマは学習塾の授業形態についてです。
今の時代、タブレットを使った授業やインターネットを利用したWEB授業等、様々な授業形態があります。その中でも集団授業と個別指導のいずれかを軸としている塾がまだ多いと思います。その集団授業と個別指導のうち、私がどうして個別指導を選択したのか。
いちばんの理由は集団授業は学校の授業スタイルと同じだから。
逆に集団授業のスタイルで問題なく成果が出るのであれば、学校の授業をきちんと受ければ塾に通う必要はありません。なんといっても、学校の先生は集団授業のプロフェッショナルです。大学で教育理論等を学び、就職後も担当の科目に特化した授業を毎日何時間もやっているのです。塾でその授業を補足することはできても、全員にプラスになる授業ができるとは思いませんでした。
集団授業は、多くの生徒が理解できる「であろう」授業をすることはできても、ひとりひとりの反応を見て、全員が理解できていることを確認しながら授業を進めることはできません。極端なことを言えば、1人や2人がつまずいたとしても、その他大多数の生徒を対象として授業は進んでいくため、つまずいた生徒はその場で置き去りにしていくことになるのです。
それに対して個別指導は、一人一人の反応を確認しながら生徒と講師が足並みをそろえて歩むことができます。生徒がつまずいたところで、講師も立ち止まりどのように説明すれば分かってもらえるかを考える。ある生徒は理解できた表現でも、別の生徒は理解できない。だからその都度、表現方法を工夫する。そうすることで講師も授業の表現の引き出しが増えますし、生徒も分からないまま講師だけが進んでいく、ということはありません。個別指導はそういった点で非常にメリットのある授業形式だと考えています。
ただ、個別指導にも2つデメリットはあります。
1つは経営的な視点から見た際に非効率であること。講師1人に対して生徒が最大3人まで、ということは生徒1人あたりに対しての人件費が集団授業よりも高くなります。塾において人件費の占める割合は非常に高いため、結果として集団授業よりも個別指導の方が授業料としては高くなってしまいます。また、個別指導はスペース的な問題も含めて、受け入れられる生徒の数も圧倒的に少なくなってしまいます。
2つ目はペースが遅れることがある、ということ。これはメリットでもありデメリットでもありますが生徒が分からないまま進む、ということはないので学校の授業よりも進度が遅くなる可能性があります。せっかくの授業、まずは理解が最優先です。結局形だけ学校の進度に合わせて、生徒は理解はしていません、では本末転倒です。ですから、デメリットでもありますが、本来の目的達成のためには遅れることもやむなし、と考えています。ただ、この部分については授業の時間数を増やしたり、宿題の方法等で対策をすることは可能です。
私は大学生のときに講師として個別指導も集団授業もたくさんやらせていただきました。その中で、塾としての効果を発揮し、生徒たちに還元しやすいのは個別指導の授業形式だと感じました。もちろん、上にあげたようなデメリットもありますが、大手の集団授業の塾が個別指導の塾よりも安い、ということもありませんし(これはおそらく広告費が多くを占めているからだと思われますが)、どちらにしても決して安い金額ではないお金を払って授業を受けていただいているわけです。その中で私たちの塾では個別指導の形が最も子供たちのためになる、と考えたのです。
もちろん今後も授業形態も含めてより良い形の探求は続けたいと思います。ご意見、ご感想、ご質問等ありましたら是非、コメント等いただきたいと思います。
ありがとうございました。
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